2019年6月9日放送「自動車事故を考える」

最近ニュースで「自動車事故が歩行者を巻き込む事故」のニュースをよく見かけるのですが、

先日の大津市での幼児2名が亡くなった交差点の事故や池袋の暴走車など後を絶ちません。

今週は「自動車事故を考える」というテーマでお届けします。

「自動車が歩行者を巻き込む事故」のニュースを大きく分類すると

■高齢者の踏み違いや暴走事故

■右折時の接触事故から歩道の人の巻き込み

■衝突から歩道の人に巻き込み

高齢者の問題

アクセルとブレーキの踏み違い2008年~2017年の死傷者発生事件役6万件。死者約450名

これには、高齢者の問題が大きく関わっています。

平成28年末の運転免許保有者数は約8,221万人、75歳以上の免許保有者数は約532万人(75歳以上の人口の約3人に一人)今後も増加すると推計されます。

高齢者は加齢により、動体視力の低下や複数の情報を同時に処理することが苦手。瞬時に判断する力が低下。身体機能の変化により、ハンドルやブレーキ操作に遅れが出ることがある。

加齢に伴う認知機能の低下も懸念されるところがあり、警視庁によれば、平成28年に運転免許証の更新の際に認知機能検査を受けた75歳以上の高齢者的166万人のうち約5.1万人は認知機能が低下し認知症の恐れがある第一分類と判断されています。

逆に被害者になる高齢者の割合も増加傾向。平成28年の交通事故死者数は3,904人(昭和24年以来67年ぶりに4千人を下回った)。

人口10万人当たり死者数は、高齢者を含め全年齢層で減少傾向にあるものの、高齢者人口自体が増加しているため、死者全体のうち高齢者の占める割合は上昇傾向にあり、平成28年は過去最高の54.8%、自転車に乗っている高齢者の事故も多い。

右折問題

右折事故の約8割が交差点。原因は「安全不確認」が役8割、直進車と右折車の両方が青信号になるのでお互いが「青信号だったから大丈夫」と油断をしてしまい、事故が発生するケースが非常に多い。大津の事故がその例。

衝突から歩道の人に巻き込み

現場で歩道と車道を区切るのは高さ15センチほどの縁石しかなく、車は縁石の間から歩道に乗り上げていることから、事故のあと対策を検討してきた滋賀県と警察は金属製の防護柵を現場に設置することを決め、27日夜、工事が始まったそうです。